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【巨額のペナルティー!】海外銀行口座残高の開示義務を怠るな。FinCEN Form 114 & Form 8938

昨年のTax Returnで、危うく申請を忘れそうになった【FinCEN Form 114 & Form 8938】について解説します。

日本もしくは、他の国にも銀行口座を持っているという方は、一定いるのではないでしょうか。このような状況にある人の多くは、世界中で得た収入に対してIRSから課税されることを理解しなければいけません。これを怠ると、人生を変えるような結果になりかねません。

IRSは、米国の納税者が保有する海外資産を様々な方法で追跡していますが、主に連邦税申告書に添付して提出しなければならない補足書類があります。それは、「外国銀行・金融口座報告書」(FBAR)です。FBARは毎年、金融犯罪執行ネットワーク(FinCEN)に提出しなければならない書類です。その目的は、米国財務省に外国口座情報を提供することであり、財務省はそのデータを使って不正な資金を追跡し、オフショア資産の隠匿を防ぐことにあります。

FBARの報告基準はかなり低く、1年間のいずれかの時点で、すべての外国口座の合計金額が1万ドルを超えた場合に提出しなければなりません。未提出の場合、厳しい罰則が科せられます。海外在住者が犯しやすい最も高額なミスの一つですが、国外に金融資産を持つ多くの米国市民はFBARの存在を知りません。

 

FinCEN Form 114を提出しなければいけない申請対象者は?

FinCEN Form 114を提出しなければいけない申請対象者は、下記の方です。

 

・アメリカ市民・永住権及び、居住者
・アメリカ国外に金融口座を所有している(銀行口座・投資口座・現金価値がある生命保険口座など)
・アメリカ国外の金融口座の累計残高が、$10,000を超える

 

報告義務の対象となるのは、1年間単位で、すべての外国口座の合計金額が10,000ドルを超えた場合です。これは、年齢や境遇にかかわらず、すべてのアメリカ市民・永住権及び、居住者に適用されます。

 

 

【FinCEN Form 114】ファイル方法

FinCEN Form 114は、4月15日に提出する年次報告書です。期日に間に合わなかった場合は、10月15日までの自動延長が認められています。

提出は、連邦税申告書の提出とは異なります。IRSではなく財務省に個別に提出します。

 

Individuals Filing the Report of Foreign Bank & Financial Accounts (FBAR) へすすむ

② PDFで作成してからオンラインで提出するPDF Formか、Onlineで直接入力していくOnline Formかを選択

③ PDFの場合には、「Prepare」からはじめましょう

④ 質問にどんどん回答していきます

⑤ 金額を入力する際は、Yearly Average Currency Exchange Ratesを利用して計算します

 

 

【FinCEN Form 114】ペナルティー

罰則は、開示を怠ったことが故意か非故意かによって異なります。申告しなかったことが故意でない場合、つまり本当に申告義務があることを知らなかった場合は、1回の違反につき1万ドルの罰金となります。意図的に申告しなかった場合は、故意の違反として分類され、100,000ドルまたは違反時の口座残高の50%のいずれか高い方の金額が科せられます。銀行機密法に基づく違反行為に対する最高刑は、毎年インフレ調整されます。

・開示義務を怠ると$10,000
・意図的に隠していた場合は、残高の50%もしくは、$100,000の高い方を支払う

IRSは、さまざまな手段で情報をトラッキングしています。申請忘れた!ということには、ならないように本当に注意しましょう。

 

Form 8938を提出しなければいけない申請対象者は?

次にForm 8938を提出しなければいけない申請対象者は、下記の方です。

・アメリカ市民・永住権及び、居住者
・アメリカ国外に金融口座を所有している(銀行口座・投資口座・現金価値がある生命保険口座など)
・1月1日から12月31日中のいずれかの時点で残高合計、あるいは年末残高が下記金額を超えた場合

 

【Form 8938】ファイル方法

Form 8938を記載のうえ、IRSに提出をします。Tax Returnのファイルには、Credit Karmaや、Turbotax などを利用している方が多いと思います。

しかし、Credit Karmaでは、Form 8938をサポートしていません。そのため、Tax Returnツールを利用する場合には、Turbotax が最もおすすめです。「【アメリカタックスリターン】TurboTaxとCredit Karmaの違い」で、詳細をご覧ください。

 

【Form 8938】ペナルティー

Form 8938での開示を行わなかった場合は、厳しいペナルティーがあります。

  • $10,000のペナルティ
  • 開示請求にもかかわらず開示を怠った場合、30日毎に$10,000、最高で$50,000のペナルティ

また、開示対象資産からの所得が未計上であった場合、未計上所得に対するペナルティは、過少納税額40%の重課税や、意図的な未計上の場合には75%の重課税等、別個に計算されます。さらに、刑事罰の可能性もあります。

 

 

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